北アルプス縦走記 ~源流の記憶~

こんにちは。

 

前回の高天原温泉の記事に続き、北アルプス縦走記を書いていきます。

そして、今回の記事は3日目と思いきや、まだ2日目。そうです、高天原温泉の後の話です。

細かく言うと、温泉にいたのが朝の7時ごろ。1時間くらいあのエリアを散策して8時頃に出発しました。

 

この日の目的地は三俣山荘なので、まだまだ旅はこれからなんです。

 

高天原温泉から温泉沢のルートで水晶岳を目指します。

このルートは地図では熟達者向けのルート。でもこのルートが水晶岳を経由して鷲羽岳、そして三俣山荘に繋がる効率の良い道だったので攻めることにしました。

 

ルートの記録もあまりネットには載ってなくて行こうか迷ったんですが、沢の増水さえなければ行けそうだったので心の中のGOサインがでました。

 

まあ無事に歩いて水晶岳には着いたんですが…。

写真を1枚も撮る余裕がないくらいしんどかったです。

 

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この写真すら自分で撮ったのに全く覚えてないです(笑)

 

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気づいたら鷲羽岳に来てました。

景色もはっきりしないし、ここもあまり覚えてません(笑)

 

そして鷲羽岳の急登を降りると三俣山荘に出ます。

 

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昨日ぶりってところですね。

さすがに小屋の人も覚えててくれました。

 

今回は全部小屋泊で、雲ノ平山荘もそうでしたが、この三俣山荘も僕が読んだ書籍「黒部の山賊」に登場してくる小屋で、一度は泊まってみたい小屋の1つでした。

 

昔は山賊がここら一帯を拠点としてて、そこに黒部の山賊の著者である伊藤正一さんが山賊と手を組む、というところから始まるストーリー。

今は息子の伊藤二郎さんが経営してます。

 

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小屋の中。山の本がたくさんあります。

 

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小屋の玄関には細かい天気予報が。

ルートごとに状況をタイムリーに書いてくれているのでとても助かります。

 

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寝床です。ここはおそらく新しく増築したところ。綺麗です。

この日は人が少なかったのでのびのびできました。

 

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三俣山荘といえば、サイフォンコーヒー!

山でサイフォンコーヒーが飲めるなんて最高です。

コーヒーを淹れてくれたお姉さんに見惚れながらコクと香りを楽しみました。

 

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夕食は、こちらも名物ジビエシチュー!

山賊は実際にシカを狩って生活していたので、ここでシカを食べるとその当時のことを感じれるというか、なんというか、世界にのめり込める感じです。はい。

 

食後はスライドショーの上映会も開催されてて、ひたすら山賊の世界に浸ってました。

 

読んでる方もいると思いますが、読んでない方は絶対読むべき本。そして読んだらすぐに三俣山荘へGOです。

 

まだ自分が学んだ知識は浅いもので、もっと黒部のことを知りたくなった日でした。

 

「ただ山に登るだけではレクリエーションやスポーツの世界でしかないが、先人が記したその山域の本を読むことで山を文化としても捉えられるようになる」

僕の大好きなアウトドアライター高橋庄太郎さんの言葉です。

 

そしてその彼は、僕と同じ日に三俣山荘に仕事の関係で泊まっていました。

見つけた僕はすぐに話しかけ、色々話しました。

偶然を通り越してもはや必然。

 

朝に高天原温泉に浸かってた自分を完全に忘れてました。

 

山小屋で働いているおかげもあり、スタッフと色々話せたりして、お互いの小屋事情や山域のこと、あるあるな話など…。

ただ登りに来るだけじゃなかなか味わえない時間でした。

ありがとうございました。

 

来年もまた三俣山荘に来ようと思います。

 

源流の記憶を辿りに。